
ChatGPT(チャットGPT)は、無料版でもチャットを用いた情報の検索や文章生成、画像生成などが行えますが、一定時間内に連続で複数回プロンプトを送信することで、制限がかかってしまいます。
その場合は、制限が解除されるのを待つか、別のAIツールを使用したり、有料版へアップグレードしたりする必要があるため、なるべく少ないやりとりで求める回答を出力できるようプロンプトを工夫することが大切です。
この記事では、ChatGPT(チャットGPT)の無料版でプロンプトを送信できる回数制限や、制限に達した際の対処法、有料版との主な違いなどをご紹介します。
※なお、本記事では2024年12月時点の情報をもとに作成しています。
ChatGPT(チャットGPT)の無料版には回数制限がある
ChatGPTとは、OpenAI社が提供するAIツールで、チャットでのやりとりをベースに情報の検索や文章や画像、動画、音楽、コードの生成、文章の要約、翻訳、修正などが行えます。かつてはGPT-3.5という大規模言語モデルが使用されていましたが、現在はより性能を向上させたGPT-4を搭載しています。
ChatGPTは、誰でも無料で使用できますが、無料版を使用しているユーザーには、利用するモデルや指示する内容によっては、プロンプト(指示文)を送信できる回数に制限があるため、注意が必要です。
このことから、無料版のChatGPTを使用する際は、制限解除を待つか、できるだけ少ない回数で求める回答が得られるようプロンプトを工夫したり、異なるデバイスやWebブラウザを駆使しながら利用したりする必要があります。
回数制限が設けられている背景
ChatGPTは、2022年の正式リリースからわずか5日間でユーザー数が100万人を突破しており、現在もPCやスマートフォン、タブレットなどさまざまなデバイスを用いて、世界中で時間を問わず多くのユーザーが利用しています。
このように、ChatGPTではユーザー数が多いことから、プロンプトの送信が殺到した際に、サーバーが混み合い回答の出力が遅くなったり、出力内容が途切れてしまったりする場合があります。サーバーへの負荷による不具合を軽減し、安定した稼働を実現させるために、ChatGPTでは無料版のユーザーの利用回数を制限しています。
なお、有料版の中でも、契約プランによってはプロンプトの送信回数に制限が設けられていますが、無料版よりも大幅に上限が引き上げられているため、情報の検索や文章の要約など基本的な用途で使用する場合は制限がかかることは少ないでしょう。
回数制限に到達するとどうなる?
無料版のChatGPTでは、高性能なモデルであるGPT-4oが回数制限つきで利用でき、やりとりを続けている際に回数制限に到達した場合、以下のようなメッセージが表示されます。

引用:ChatGPT
上記の画像は、無料版でGPT-4oの回数制限に達した際の表示メッセージです。ChatGPTでは、やりとりにおけるトークン数(文字数)やリクエスト数をもとに制限を設けているため、メッセージ内に記載されている時刻を過ぎるまでは、性能が高いモデルを使用できなくなります。
その代わり、無料・有料を問わず誰もが回数制限なしで使用できるモデル(2024年12月時点ではGPT-4o mini)も用意されているため、制限に達した場合も使用モデルが自動的に切り替わるだけで、チャット自体は続けられます。
ChatGPT(チャットGPT)で効率的にやりとりを進めるコツ
無料版のChatGPTは、2024年12月時点ではGPT-4oが回数制限つきで利用でき、制限に達するとGPT-4o miniに切り替わります。できるだけ少ないやりとりで効率よく求める回答を得るためには、以下のコツを意識してみるとよいでしょう。
制限つきモデルを計画的に使用する
制限のかかった高性能なモデルを無料で使用するには、そのモデルでしか適切な回答が得られないと感じる質問を優先して送信する必要があります。例えば、高度な推論や分析を行う場合や、正確性が求められる文章生成などを行う場合は、優先的にGPT-4oを使用するなど、あらかじめChatGPTを使用する前に質問内容を整理しておくとよいでしょう。
GPT-4o miniはGPT-4oよりも軽量化されたモデルである分回答の精度は劣るため、正確性を重視しない質問をする際はGPT-4o miniを使用し、複雑なプロンプトや高度な推論・分析を必要とする内容を送信する場合にのみGPT-4oを使用するといった使い分けを行うことをおすすめします。
一度に複数の回答を得られるようプロンプトを工夫する
似たような質問を繰り返し行うことで、すぐに制限に達してしまうのを防ぐために、一度の質問で複数の回答を得られそうな場合は、質問内容を1つのプロンプトにまとめます。
ただし、プロンプトが長すぎる場合や、わかりやすく質問や指示がまとまっていない場合、意図した回答が得られないケースがあるため、工夫が必要です。
例えば、ChatGPTには「リスト形式でまとめてください」「回答は箇条書きで10個ほどあげてください」「以下の1~3の項目について教えてください」のように、回答のフォーマットを指定することで、質問内容に沿った内容を不足なく出力しやすくなります。
無制限のモデルでも求める回答が得られるようプロンプトを工夫する
制限に達した場合、無料版のChatGPTではGPT-4o miniに自動的に切り替わります。GPT-4o miniはGPT-4oを使用したときよりも回答の精度が下がる場合があり、「指示した内容に沿っていない」「指示した内容が回答に含まれていない」といった回答の漏れがあることから、繰り返し質問を続けるケースも見られますが、プロンプトを工夫することで、少ないプロンプト数で効率よく求める回答にたどり着けます。
例えば、以下のようにChatGPTに対して役割を与え、実行してほしいタスクや条件などを記述する構文を使用することで、回答の精度を高めやすくなります。構文を使用する際は【】内を任意の内容に変更してください。
【構文の例】
#役割
あなたは、プロの【SEOライター】です。
#タスク
以下の条件に沿って、【「ChatGPTとは」という見出しに合う内容を執筆してください。】
#条件
・【200~300文字で執筆してください。】
・【文章の始まりは「ChatGPTとは~です。」のかたちで執筆してください。】
・【適宜改行を追加してください。】
回数制限に達した際の対処法

ここまで、ChatGPTで効率的にやりとりを進めるコツをご紹介しました。GPT-4oの回数制限に達し、GPT-4o miniに切り替わった場合も、プロンプトを工夫することで回答の精度を高めやすくなるものの、なるべくGPT-4oを使い続けたいという方もいるのではないでしょうか。ここからは、回数制限に達した際の対処法をご紹介します。
アカウントを切り替える
ChatGPTの回数制限はアカウントごとに設定されているため、1つのアカウントで制限がかかった際は一度ログアウトし、別のアカウントからログインすることで、制限のない状態で再度やりとりが行えます。
ChatGPTでは、メールアドレス、Google アカウント、Microsoft アカウント、Apple アカウントからログインが可能なため、所持しているアカウントがほかにもあればそのアカウントを使用してログインしてみるとよいでしょう。
なお、Google アカウントを複数使用しているなどの場合(Gmailアドレスを複数所持している場合)は、各Google アカウントでChatGPTアカウントを使用できるため、Google アカウントを切り替えることでChatGPTの制限も解除されます。
ただし、アカウントを切り替えると、これまでにやりとりしていたデータは記録されず、やりとりの記録を引き継いだうえで新しくプロンプトを送信することはできないためご注意ください。

引用:ChatGPT
別のAIツールを使用する
ChatGPT以外のGPT-4oを搭載しているAIツールを使用するのもおすすめです。例えば、Windows 11に標準搭載されているCopilot(コパイロット)では、GPT-4oが搭載されているため、ChatGPTと同様の精度の回答が得られることが期待できます。
Windows 11に標準搭載されているCopilotは、これまではタスクバーの右端に表示されていましたが、独立したアプリケーションとなり、ほかのアプリケーションと同様にタスクバーの検索ボックスに「Copilot」と入力することで起動でき、スタートメニューやタスクバーへの固定も可能です。

なお、Copilotの使い方について詳しくご紹介している記事もあるため、ぜひあわせてご確認ください。
有料版にアップグレードする
ChatGPTで制限がかかった後もGPT-4oを使用するためには、有料版へのアップグレードが必要になります。
アップグレードを行うことで、プロンプトの送信可能制限や画像生成の回数制限が緩和されるだけでなく、無料版では使用できなかったより高性能なモデルも使用できるようになるため、さらにChatGPTを活用してみたいという方は、有料版へアップグレードすることをおすすめします。
ChatGPT APIを利用する
有料版へのアップグレード以外に、ChatGPT APIを使用する方法もあげられます。ChatGPT APIをほかのツールなどに連携し、ChatGPTの機能を搭載することで、制限に関係なくGPT-4oを使用できます。ただし、ChatGPT APIを使用する場合は、利用したトークン数(入力+出力)に応じて料金が発生するため、ご注意ください。
引用:料金|OpenAI
なお、GPT-4oのAPIは、以下のようなコードでテキストの生成ができます。
- import openai
- openai.api_key="OPENAI_API_KEY(※OpenAIで取得したAPIキーに置き換える)"
- response = openai.chat.completions.create(
- model="gpt-4o",
- messages=[
- {"role": "system", "content": "あなたは観光案内のプロです。観光案内のプロの目線で質問に答えてください。"},
- {"role": "user", "content": "北海道のおすすめの観光地は何ですか?"}
- ]
- )
- print(response.choices[0].message.content)
※上記のコードはPython 3.11.4で実行でき、初めに「pip install openai」のコマンドからパッケージのインストールを行い、OpenAIからのAPIキーを取得する必要があります。
本気でChatGPT(チャットGPT)を活用するなら有料版がおすすめ
ここまで、無料版のChatGPTが回数制限に達した際の対処法をご紹介しました。ChatGPTでは、無料版でも高性能なGPT-4oが使用できますが、一定時間内に連続でわずかなプロンプト数しか送信できず、継続してGPT-4oを使用するには数時間空ける必要があります。そのため、高性能なモデルを使用してAIの機能を活用し続けたいという方にとっては、不便に感じる可能性もあります。
ChatGPTの有料版を使用することで、無料版で設定されていた制限が大幅に緩和されるだけでなく、無料版よりも多くのモデルを使用できるようになるため、ChatGPTを使って行いたいことに合わせて柔軟にモデルを変更できます。有料版では、それぞれの用途に合わせて特化したオリジナルのChatGPTが作成・使用できることで、AI活用における作業効率化が期待できるでしょう。
このように、有料版では無料版よりも活用の幅が大きく広がるため、「業務でたくさんChatGPTを活用したい」「本気でChatGPTを活用したい」といった場合は、無料版ではなく有料版の使用を強くおすすめします。
有料版のChatGPT(チャットGPT)を利用するメリット

ここまでご紹介したように、ChatGPTを本気で活用するのであれば、有料版へのアップグレードがおすすめですが、有料版のChatGPTには具体的にどのような特長があるのでしょうか。ここでは、有料版のChatGPTを利用するメリットをご紹介します。
無料版の制限が大幅に緩和される
ChatGPTの有料版では、無料版で制限されていた入力文字数や回答文字数、プロンプトの送信回数などが大幅に緩和されます。また、有料版のうちProプランに登録することで、すべてのモデルを無制限で使用可能です。無料版ではプロンプトの文字数ややりとりの回数を気にしながら質問内容を調整する必要がありましたが、有料版にアップグレードすることで、制限を気にせずにChatGPTを活用できます。
具体的な入力トークン数や回数制限の差については、「ChatGPT(チャットGPT)の無料版と有料版の違い」にて詳しくご紹介します。
高精度のモデルを使用できる
ChatGPTの有料版では、高精度なGPT-4oと無料版でも利用できるGPT-4o miniに加え、STEM分野における数学やプログラミングなどの推論に特化したOpenAI o1、OpenAI o1-mini、レガシーモデルであるGPT-4が使用できます。
OpenAI o1やOpenAI o1-miniは、回答を行う前に慎重に思考することから、数学や科学、プログラミングなどに関する複雑な問題に対しても、高い精度で正解の回答を導き出せます。
このように、無料版のChatGPTでは一部のモデルのみ使用できますが、有料版では特定の用途に特化した高精度のモデルを使用可能です。
ビジネスシーンでも活用しやすい
ChatGPTの有料版では、さまざまな特長を持ったモデルが利用できるため、用途に合わせての使い分けもおすすめです。例えば、ビジネスメールの作成やタスクの整理などの事務作業はGPT-4oを使用し、資料や社内で使用するマニュアルなどの作成はCanvasツールを用いて編集画面を確認しながら仕上げ、複雑な分析やコードに関する質問・修正作業などはOpenAI o1にお願いするといった使い分け方があげられます。
このように、有料版を使用することでビジネスシーンにおけるさまざまな場面でChatGPTを活用しやすくなるでしょう。
ビジネスシーンで活用できるChatGPTの面白い使い方についてご紹介している記事もあるため、ぜひご覧ください。
無料版ユーザーよりも先に新機能を試せる
ChatGPTの有料版のユーザーは、無料版のユーザーよりも早くOpenAI社から提供される新機能を体験できます。
例えば、2024年12月10日(日本時間)にリリースされた動画生成AIの「Sora」は、現在個人向けの有料版であるPlus、Proプランのユーザーにのみ提供されています。このように、新しい機能やサービスが追加された際に、無料版のユーザーよりもひと足早く体験でき、業務などに活用できる点も強みといえるでしょう。
GPTsの作成や高度な音声モードの使用が可能になる
ChatGPTでは、他者がカスタマイズしたChatGPTを使用できるGPTsという機能があります。無料版ではGPTsの使用のみが可能ですが、有料版にアップグレードすることで、自身でカスタマイズしたChatGPTを作成できるため、特定の作業に特化したChatGPTなどを活用できるでしょう。
また、無料版のChatGPTには音声入力の機能がありますが、日本語の音声での質問に対して外国語での回答が返ってきたり、反応が遅かったりすることから、スムーズな会話が続けられないケースがあります(2024年12月現在)。有料版のChatGPTでは、声のトーンや抑揚が自然な日本語での会話が可能となり、人間と話しているような感覚でやりとりが行える高度な音声モードが使用可能です。
なお、ChatGPTは無料版・有料版を問わずにさまざまな用途で活用できます。ChatGPTの面白い使い方について紹介している記事もあるため、ぜひご覧ください。
ChatGPT(チャットGPT)の無料版と有料版の違い
ここまで、ChatGPTの有料版を利用するメリットをご紹介しました。ChatGPTの無料版と有料版では、利用可能なモデルや入力可能な文字数などに違いがあります。無料版と有料版の具体的な違いは、次のとおりです。
利用可能モデル
ChatGPTでは、無料版ではGPT-4o、GPT-4o mini、GPT-4o with canvas(現Canvas)が利用でき、有料版ではGPT-4o、GPT-4o mini、GPT-4o with canvasに加えて、OpenAI o1、OpenAI o1-mini、GPT-4、OpenAI o1 pro modeが利用できます。
GPT-4o with canvasは、以前は有料版のユーザーのみ利用可能でしたが、2024年12月11日より無料ユーザーも利用できるようになりました。GPT-4o with canvas(現Canvas)では、生成された文章の編集画面のウインドウをチャット画面とは別に表示することで、記事や資料作成などをより視覚的にわかりやすく行えます。
canvas is now available to all chatgpt users, and can execute code!
— Sam Altman (@sama) December 10, 2024
more importantly it can also still emojify your writing.
対応言語
ChatGPTでは、プランによる対応言語の差はなく、無料版・有料版どちらも日本語に対応していることから、日本語での質問・回答が可能です。
そのほかにも、ChatGPTでは英語、フランス語、ドイツ語、韓国語、中国語などさまざまな言語に対応しています。なお、対応している言語はChatGPTの設定画面の「言語」から確認でき、ここから任意の言語に変更可能です。

引用:ChatGPT
プロンプトの文字数
ChatGPTの無料版では、1通のプロンプトに約3万文字を入力でき、有料版のChatGPTでは、約12万文字を入力できます。有料版にアップグレードすることで、一度に送信できる文字数が大幅に増えるため、長文のプロンプトも使用しやすくなるでしょう。
なお、ChatGPTでは、入力した文字数ではなく入力された内容の言語や文字種からトークン数を計算して処理します。トークン数の計算方法は文字数の計算方法とは異なります。これによってプロンプトを送信できたとしても、以下の画像のようにChatGPTが処理しきれずエラーになる可能性があるため、なるべく余裕を持った文字数を入力することをおすすめします。

引用:ChatGPT
トークン数のカウント方法
トークン数とは、ChatGPTが処理するテキストの単位で、言語や文字の種類によってトークン数は異なり、アルファベット1文字=1トークンになるとは限らないため、注意が必要です。
一般的に、トークン数はひらがな1文字で1~2トークン、漢字1文字で1~3トークン消費し、英語の場合は1単語でほぼ1トークンを消費することから、英語のほうが消費トークン数が少ない点が特長で、短い単語の場合はさらにトークン数を抑えられます。
どの言語に関しても、文字数=トークン数とはならないため、言語や文字種によるトークン数の違いを意識しながらプロンプトを簡潔にまとめることで、消費トークン数を節約しながらChatGPTを使用できるでしょう。
なお、OpenAI社では入力したテキストに応じてトークン数をカウントする「Tokenizer」を提供しています。
一定時間内でのプロンプトの送信回数
ChatGPTの無料版では、使用開始時にデフォルトでGPT-4oが設定されており、3.5時間に最大10回プロンプトを送信できます。制限がかかった場合は自動的にGPT-4o miniに切り替わり、GPT-4o miniを無制限で使用可能です。
有料版のChatGPTも、使用開始時はデフォルトでGPT-4oが設定されています。最も下位のプランのPlusでは3時間で80回のプロンプトが送信でき、無料版よりも制限が大幅に緩和されているため、効率よくGPT-4oを使用できるでしょう。
有料版の各プランについては、「ChatGPT(チャットGPT)の有料版の種類」にて詳しくご紹介します。
画像生成
ChatGPTの無料版のユーザーは1日に最大2枚まで画像を生成できます。一方で、有料版のユーザーはプランにかかわらず無制限で画像生成が可能です。どちらも画像生成AIのDALL·E 3を使用しているため、生成される画像のクオリティに差はありません。
画像生成をメインに行いたいという方は、無料版のChatGPTだとわずかな枚数しか生成できないため、有料版のChatGPTを使用するか、画像生成に特化したAIツールを使用することをおすすめします。
画像入力・音声モードの使用
ChatGPTでは、無料版・有料版を問わずに、画像入力や音声モードの使用が可能です。
ただし、無料版では一定時間内に画像を入力できる回数が限られており、当社調べでは22時間に3枚まで送信できます(2024年12月時点)。なお、ChatGPTの添付機能では画像以外にも書類やプレゼンテーションなどのさまざまなファイルがアップロードできますが、無料版で制限がかかった場合、画像以外のファイルもすべてアップロードできなくなります。
そのため、「複数の論文をアップロードして翻訳を行いたい」「複数のExcelファイルをアップロードして分析を手伝ってもらいたい」などの用途で使用する場合は、有料版へのアップグレードがおすすめです。
GPTsの使用・作成
ChatGPTでは、無料版・有料版を問わずプラグイン機能であるGPTsを使用できます。GPTsを使用することで、「ペルソナ設計用のChatGPT」「コード生成用のChatGPT」のように特定の用途に特化したChatGPTを使用できます。
これらのGPTsは、有料版のユーザーの場合、自身でカスタマイズして新しく作成できます。

引用:ChatGPT
GPTsの作成は、上記の画像のようにチャットでやりとりを進めながら目的に沿ったGPTsを作れるため、専門知識は不要です。右側にプレビュー画面も表示され、実際に使用するときのイメージをしながら設計が進められるでしょう。
サポート内容
ChatGPTでは、無料版・有料版問わず、不具合が起きたときなどにサポートを受けられます。ただし、サポートは有料版のユーザーが優先され、無料版ユーザーはすぐに対応を受けられない可能性があるため、ご注意ください。
なお、ChatGPTへの問い合わせは、ChatGPT画面右下の「?」をクリック>「ヘルプ・FAQ」をクリック>ヘルプ画面右下のアイコンをクリックで、問い合わせのチャット画面が開きます。チャットは日本語に対応しておらず、英語で問い合わせを進める必要があります。

引用:OpenAI
また、有料版のうち、法人向けのEnterpriseプランでは、よりサポート体制が強化された専用のカスタマーサービスが受けられます。
参照:料金|OpenAI
ChatGPT(チャットGPT)の有料版の種類
ここまで、ChatGPTの無料版と有料版の違いや、本気でChatGPTを活用するなら有料版がおすすめであることをご紹介しました。
ChatGPTの有料版は、2024年12月時点ではPlus、Pro、Team、Enterpriseに分かれており、そのほかには使用するトークン数によって料金が発生するChatGPT APIがあります。それぞれのプランの特長や料金は、こちらの記事でご紹介しています。
なお、詳しい料金表については、ChatGPTの料金ページをご確認ください。
ChatGPT(チャットGPT)以外のおすすめAIツール
ここまで、ChatGPTの有料版の各プランをご紹介しました。ChatGPTの機能を十分に活用したいという方には有料版がおすすめですが、無料で利用し続けたいという方は、そのほかのAIツールを使用するのもおすすめです。ここでは、ChatGPT以外におすすめのAIツールをご紹介します。
Perplexity
Perplexity(パープレキシティ)は、日本語での使用が可能な情報の検索を得意としたAI検索ツールで、Web上の情報を検索したうえで適切な回答を出力します。例えば、「寿司の歴史」を検索した際は、奈良時代の寿司の起源から江戸時代、現代の寿司に関する情報をわかりやすくまとめた回答が出力されます。
Perplexityでは情報源となったWebサイトのリンクが画面上部や各テキストに張られているため、情報の真偽も簡単に調べられるでしょう。なお、Perplexityは未ログインのユーザーでも利用できますが、アカウントを作成しログインユーザーとなることで、検索した情報をライブラリに保存することも可能です。
Microsoft Designer
Designer(デザイナー)は、Microsoft社が提供する画像生成AIで、ChatGPTと同じくDALL·E 3を用いたイラストや写真風の画像、水彩画、木彫りのようなイラストなどさまざまなタッチでの画像が生成できます。
Designerはプロンプトの入力の行いやすさが特長で、日本語での入力が可能なだけでなく、既存の生成画像に使われたプロンプトをもとに、穴埋め形式で任意の単語を入力して編集できるため、プロンプトの作成に慣れていない方にも利用しやすい画像生成AIといえるでしょう。
Microsoft Copilot
Copilot(コパイロット)は、かつては「BingAI」という名称で提供されていたMicrosoft社のAIアシスタントで、ChatGPTと同様にチャットを用いた文章生成や情報の検索、画像生成などが可能です。
なお、Copilotの画像生成では、先ほどご紹介したDesignerを用いており、「犬のイラストを作成して」「森の中に建つ白い家の写真風の画像を作成してください」などチャット形式でプロンプトを送ることでイラストを作成でき、チャットでのやりとりを重ねながら生成画像の調整が行えるため、プロンプトを工夫する手間を削減できます。
CopilotとChatGPTは基本的な使い方は同じですが、それぞれ得意としていることが異なります。CopilotとChatGPTの違いについてご紹介している記事もあるため、気になる方はぜひご覧ください。
Grok
Grok(グロック)は、xAI社が提供するAIツールです。SNSであるX上から使用でき、Grok 2はXのユーザーであれば無料版・有料版を問わず誰でも利用可能です。
Grokは、ChatGPTと同様にチャット形式での質問や文章生成などが行えますが、ChatGPTとは異なり、X上のリアルタイムで更新される情報も参照して回答を出力できる点が特長です。
なお、Xの有料版を利用しているユーザーはGrok 2を無制限で使用できますが、無料版のユーザーは2時間に最大10件までのプロンプトの送信制限があり、画像生成は1日に3件までとなっています。
まとめ
この記事では、ChatGPT(チャットGPT)の無料版でプロンプトを送信できる回数制限や、制限に達した際の対処法、有料版との主な違いなどをご紹介しました。
ChatGPTの無料版では、一定時間内に連続で複数回プロンプトを送信することで制限に達してしまうため、制限解除を待つか、アカウントを切り替えたり、ほかのAIツールを使用したりすることで対処する必要があります。
有料版のChatGPTにアップグレードすることで、無料版の制限が大幅に緩和されるだけでなく、より多くのモデルを利用できるようになるため、ChatGPTを十分に活用したいという方は、有料版へのアップグレードもぜひご検討ください。